心と体のバランスを整える方法として人気のピラティス。
呼吸と動きを組み合わせたこのエクササイズは、続けていくことでさまざまな変化が期待できます。
本記事では、ピラティスを続けることで期待できる5つのポジティブな変化についてご紹介します。
ピラティスは単なるエクササイズではない!その魅力とは

ピラティスは、ただ体を動かすだけのエクササイズではありません。
呼吸・姿勢・動作をていねいに整えながら心身のバランスを整えていく、内面にも効果をもたらす運動です。
見た目の変化だけでなく、気持ちまで前向きになれるピラティスの魅力を次項で詳しく解説します。
ピラティスとはどんなエクササイズ?
ピラティスは、20世紀初頭に考案されたエクササイズで、リハビリテーションを目的に始まりました。
もともとは負傷兵の回復のために開発されましたが、その後バレリーナやアスリートたちにも広まり、現在では世界中で多くの人々に支持される人気のメソッドとなっています。
ピラティスの特徴は、ウエイトトレーニングとは異なり、インナーマッスル(深層筋)を意識的に使いながら、呼吸・姿勢・動作を整えることです。
最近では、マットを使った自重ピラティスだけでなく、専用マシンを使用したスタジオピラティスも人気を集めています。
ヨガとの違いは?

ヨガとピラティスは似ているようで、目的や動きに大きな違いがあります。
ピラティスは「体と頭を同時に使う運動」で、目に見えない骨や筋肉を意識しながら正確に動かす、集中力の高いエクササイズです。
呼吸法も異なり、ヨガでは腹式呼吸を用いるのに対し、ピラティスでは胸式呼吸を使いながら体幹を安定させて動き続けます。
静止するポーズが多いヨガと違い、ピラティスは常に体をコントロールしながら動くことも特徴です。
ピラティスで「心と体」が同時に整う理由
ピラティスは筋トレとストレッチの中間に位置する動きで、静かな動作の中に「集中力とていねいさ」が求められます。
この「ていねいさ」が、ピラティスが心に良い影響を与える理由の1つです。
たとえば、ピラティス中はインナーマッスルを意識しながら胸式呼吸を一定のリズムで繰り返しますが、この呼吸法には自律神経を整え、ストレスを軽減する効果があるとされています。
また、姿勢や体が変わっていくことで少しずつ自信が持てるようになり、自分を大切にする心の変化にもつながるのです。
ピラティスを習慣にすると実感する5つの変化

ピラティスを習慣化して継続していくうちに、以下のような変化が期待できます。
- 姿勢が正しく整う
- 肩こりや腰痛の改善
- 内臓が正しい位置に戻る
- むくみの改善
- 精神が安定・心にゆとりができる
それぞれ詳しく解説します。
姿勢が正しく整う
ピラティスでは、動作の中で体幹(インナーマッスル)を意識的に使います。
これが習慣化することで日常生活でも自然に背筋が伸び、正しい姿勢を無理なく維持できるようになるのです。
また、骨盤の位置も安定するため、反り腰や猫背の改善に加えO脚やX脚といった下半身の歪みも整いやすくなります。
姿勢が改善されることで見た目の印象が変わるだけでなく、疲れにくい体に近づくことができるのです。
肩こりや腰痛の改善
ピラティスは、インナーマッスルをしっかりと鍛えることができるエクササイズです。
とくに体幹を強化することで姿勢や体のバランスが整いやすくなり、肩や腰にかかる負担を軽減する効果が期待できます。
また、腹部を支える腹横筋や肩甲骨まわりの筋肉が活性化されることで筋肉への負担が分散され、筋肉の緊張がほぐれやすくなるのです。
その結果、慢性的な肩こりや腰痛などの不調が改善されます。
体幹の安定性が向上することで、肩がこりにくい正しい姿勢を維持できるようになるでしょう。
内臓が正しい位置に戻る

ピラティスは内臓の位置を整えるサポートにもなります。
腹筋群、とくに体の深層にある筋肉を鍛えることで、内臓が下がりにくくなり自然に正しい位置へと引き上げられるのです。
その結果、ぽっこりおなかの改善や便秘の緩和、消化機能の安定といった内面的な変化が期待できます。
また、血流やリンパの流れも良くなるため冷え性などにも効果的です。
むくみの改善
全身の筋肉をしっかりと使って体を動かすことで、血液やリンパの流れが良くなります。
とくに脚やふくらはぎを意識したエクササイズを行うと、むくみがちな下半身の循環が改善され、スッキリとした感覚が得られるでしょう。
さらに、内臓の機能が活性化されることで水分代謝が整い、余分な水分や老廃物が体外に排出されやすくなります。
むくみやすい体質の方にはとくにおすすめです。
精神が安定・心にゆとりができる

ピラティスは、体だけでなく心をメンテナンスする時間にもなります。
穏やかな呼吸と動きに意識を向けることで頭が冴え、気持ちまで落ち着く感覚が得られるのです。
また、継続することで自律神経のバランスが整い、ストレスへの耐性が向上することを実感できるでしょう。
身体が整うにつれて自己肯定感も自然に高まり、自分を大切にしたいというポジティブな気持ちも芽生えてくるのです。
ピラティスを長く続ける3つのコツ

ピラティスは、1回で劇的な効果が現れるものではなく、続けることで少しずつ心と体に変化が現れるエクササイズです。
そのため、すぐに結果が見えずにモチベーションが下がってしまったり、なかなか続かないと感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、無理なくピラティスを習慣化するためのコツを3つご紹介します。
1.明確な目標を設定する
まず大切なのは、なぜピラティスを行うのかを自分の中ではっきりさせることです。
- 猫背を改善して姿勢を良くしたい
- 体重を3kg減らしたい
- 産後の体力を取り戻したい
このように、目的や目標を明確にしてみましょう。
さらにおすすめなのは、大きな目標をいくつかの短期目標に分けることです。
今月は週に2回レッスンを受ける、体幹トレーニングを重点的に取り組むなど、小さな目標を達成することでモチベーションを維持しやすくなります。
進捗を記録して、自分の成長を可視化することも良い方法です。
2.楽しみ方を見つける

どんなに健康やボディメイクに効果があっても、楽しいと感じられなければ続けるのは難しいもの。
ピラティスを毎日の習慣として無理なく取り入れるために、自分なりの楽しみ方を見つけみましょう。
たとえば、このような工夫がおすすめです。
- お気に入りの音楽を流しながら行う
- 友人と一緒にレッスンを受ける
- 新しいポーズや動きにチャレンジしてみる
以前より動き方が上手になったり、呼吸が深くなったりする成長を感じる瞬間が増えると、自然に楽しさも増していくでしょう。
また、飽きずに続けるためにはレッスン内容に変化をつけたり、季節に合わせてテーマを変えたりするのもおすすめです。
3.お気に入りのウェアや道具で気分を高める
形から入るアプローチも効果的です。
たとえば、好きなデザインや素材のウェアを着ることで気持ちが前向きになり、自然に体を動かす意欲が高まります。
また、肌触りの良いヨガマットや自分の好きな色で揃えたトレーニングスペースを作ることで、エクササイズがより楽しくなるでしょう。
このように、自分にとって心地よい環境を整えることで、ピラティスを「単なる運動」ではなく「楽しみ」として日常に取り入れやすくなります。
ピラティス習慣で心と体のリズムを整えよう

ピラティスは、心身ともに良い影響を与えるエクササイズです。
毎日忙しく過ごしていると、自分の体調や気持ちに目を向ける時間を持つことが難しいこともあります。
そんなときこそ短時間でもピラティスを取り入れることで、心と体のリフレッシュにつながるのです。
激しい運動ではないため、誰でも取り組めることもピラティスの魅力。
続けるうちに体の使い方がうまくなり呼吸もスムーズになるなど、少しずつポジティブな変化を実感できるはずです。
自分のペースを大切にしながら無理なく続けることが、ピラティスを長く楽しむためのポイントです。