ダイエットや腹筋運動を続けているのに、なかなかウエスト周りが変化しないと悩む方は多いでしょう。
実は、食事管理や腹筋運動だけでは綺麗に割れた腹筋やくびれを作ることが難しく、やり方次第では逆効果になるケースもあるのです。
そして、そのお悩みはピラティスエクササイズによるアプローチで解決することができます。
本記事では、ピラティスがウエストの引き締めに効果的な理由、割れた腹筋やくびれを目指す際に避けるべき習慣などをご紹介します。
ピラティスで鍛えられる腹筋の部位は?
腹筋にはいくつかの部位があり、それぞれ鍛え方や役割が異なります。
腹筋運動で主に鍛えられるのは「腹直筋(ふくちょくきん)」と呼ばれる、おなか前面に位置する表層の筋肉です。
この筋肉が発達することで腹筋が割れて見えるようになるため、シックスパックを目指す場合は重点的に鍛える必要があります。
くびれ作りに重要な筋肉は主に「腹横筋(ふくおうきん)」と「腹斜筋(ふくしゃきん)」の2種類で、ピラティスの動きやエクササイズ中の姿勢、呼吸で鍛えることが可能です。
腹横筋とは?
腹部の最も奥にある筋肉。おなか周りのコルセットと呼ばれており、体幹や姿勢の維持、内臓を支える役割を持っています。
腹斜筋とは?
腹部の側面にある筋肉。外腹斜筋・内腹斜筋の2種類に分けられていて、体をひねったり横に曲げたりする動きをサポートします。
この部位を鍛えるとウエストの引き締めにとても効果的です。
ピラティスはくびれやウエストの引き締めに効果あり!
ピラティスは体幹や姿勢の改善など、エクササイズを通して体の正しい使い方を身に付けるものですが、実は引き締まったウエスト作りにもとても効果があります。
くびれ作りに最も重要なのはおなかの深層筋を鍛えることです。
この筋肉は姿勢や体幹の維持、肋骨周りを大きく動かす呼吸をする際に使われるため、それらの動きをベースに行うピラティスがくびれ作りに適しているのです。
ピラティスがくびれやウエストの引き締めに効果的な理由5選
ピラティスがお腹まわりの引き締めに効果的な理由は主に以下の5つです。
- インナーマッスル(深層筋)が鍛えられる
- 姿勢がよくなる
- 基礎代謝が向上する
- 内臓が正しい位置に収まる
- 正しい呼吸法が身につく
それぞれ詳しく見ていきましょう。
インナーマッスル(深層筋)が鍛えられる
ピラティスは一般的な腹筋運動で使われている筋肉よりも、さらに深い場所にある筋肉(インナーマッスル)を重点的に鍛えるものです。
腹部のインナーマッスルはおなか周りのコルセットとも呼ばれており、くびれたウエストを作るために必須の筋肉。
主に体幹や姿勢の維持、深く呼吸をする際に使われる筋肉であるため、クランチやプランクなどの腹筋運動では、おなかの深層筋にアプローチすることはとても難しいのです。
ピラティスは、体幹や姿勢を整えて正しい呼吸法が身につくため、くびれや引き締まったウエスト作りに効果があります。
姿勢がよくなる
ピラティスは姿勢やゆがみの改善も重視したエクササイズです。
骨盤や肩など体のパーツを正しい位置に整える、体のゆがみにつながりやすい呼吸の改善など骨格レベルで姿勢改善に取り組みます。
正しい姿勢が身に付き、日常生活での姿勢が整うことで、体幹や姿勢を維持するための筋肉がしっかり使われるようになるのです。
姿勢の維持には腹筋も使うため、結果的にウエストが引き締まりくびれができやすくなります。
基礎代謝が向上する
ほかのスポーツやトレーニングとは異なり、ゆったりとした動きと深い呼吸で行うエクササイズのため運動量が少ないと思われがちですが、実は鍛えられる筋肉はとても多いのです。
また、深層筋が強くなることで体の表面の筋肉(アウターマッスル)の使い方もうまくなり、より効率的に筋肉量を増やせるため、基礎代謝の向上も期待できます。
基礎代謝が上がると脂肪燃焼効率も高まるので、おなか周りの脂肪も落ちやすくなるでしょう。
内臓が正しい位置に収まる
ぽっこりとした下腹部が気になり、ダイエットを始めたという方も多いのではないでしょうか。
このぽっこりおなかの原因は、単に太ったから、脂肪が付いたからではなく「内臓下垂」によるケースも考えられます。
内臓下垂とは、内臓を支えている筋肉の筋力が弱まることで支えきれず、正しい位置からずれてしまうことです。
そしてこの内臓を支えている筋肉が、まさにインナーマッスル。
ピラティスで内蔵を支える筋肉にアプローチすることで、下がっていた内臓が元の位置に引き上がり、ぽっこりおなかの改善が期待できます。
正しい呼吸法が身につく
ピラティスで用いられている呼吸法は「胸式呼吸」です。
肋骨や横隔膜の周りを大きく動かす胸式呼吸は、深層筋が鍛えられるだけでなく、多くの筋肉を使うため交感神経の働きも活発になります。
肺活量や基礎代謝の向上にも効果的とされているため、ピラティスで胸式呼吸を身につけることで日常生活でも燃焼効率の良い体の状態がキープできるのです。
ピラティスの効果を妨げる4つのNG習慣
ここからは、効率よく引き締まったウエストを手に入れるために注意したい以下4つのNG習慣についてご説明します。
- 姿勢が悪い
- 肋骨が開いている
- 便秘や内臓下垂により下腹部がポッコリしている
- 腹筋運動ばかりしている
せっかくピラティスを続けているのに、思うような変化が得られないことは避けたいものです。
NG習慣の中にあてはまる項目があった方は、1つずつ見直して改善していきましょう。
姿勢が悪い
日常生活の中で、無意識に猫背や骨盤前傾・後傾といった悪い姿勢になっている方は要注意です。
歪んだ姿勢が続くことで姿勢維持やくびれに必要な筋肉が弱まったり、内臓の位置がずれたりしてしまうため、おなか周りを引き締めることが難しくなります。
また、ピラティスで姿勢改善を目指していても、普段の姿勢のクセが残っているままだと効果を得るまでに時間がかかってしまうので、日常生活でも正しい姿勢を意識することが大切です。
肋骨が開いている
胸式呼吸では肋骨を広げるとお伝えしましたが、肋骨が開いたままになっている場合はくびれができにくくなります。
肋骨の開きは姿勢の悪さのほかに浅い呼吸が原因であることが多く、呼吸で肋骨がしっかり動いていないことで徐々に肋骨周りの筋肉などが硬くなってしまうのです。
その結果肋骨周りにある横隔膜などの深層筋が低下し、ウエストの引き締めやくびれができにくくなります。
便秘や内臓下垂により下腹部がポッコリしている
下腹部がぽっこり出てしまう原因の1つとして内蔵下垂があることは先ほど説明しましたが、慢性的な便秘も大きな要因の1つ。
便秘の原因はいくつかありますが、主には以下のとおりです。
- 内臓の位置が崩れている
- 腹筋や大腸の働きが弱い
- 食生活の乱れや栄養の偏り
- 自律神経の乱れ(ストレス、女性ホルモンなど)
普段の食生活やストレスなどが便秘に影響を与えるのはもちろんのこと、姿勢の悪さからなる内臓位置の崩れや、腹筋の弱さも便秘を引き起こす原因になることもあるのです。
悪い姿勢が続くと内臓が圧迫されて、腸の動きが低下します。
また、腹筋が弱いと腹圧が十分にかけられず、腸を動かす力が弱まってしまいます。
生活習慣や食習慣を見直すとともに、ピラティスでおなか周りのコルセットをしっかり鍛えることで便秘解消が期待できるでしょう。
腹筋運動ばかりしている
くびれや割れた腹筋=腹筋運動が思い浮かぶかもしれませんが、ウエストを引き締めたい場合、腹筋運動はあまり効率的ではありません。
くびれに重要なインナーマッスルは腹筋運動では鍛えることが難しいため、ウエストの引き締めが目的であれば正しい呼吸や姿勢を身につけることが最も重要です。
また、闇雲に腹筋運動をすることでウエストの横幅が太くなってしまったり、腰痛の原因になったりする可能性があるので注意しましょう。
ピラティスを取り入れて理想のくびれや引き締まったウエストを手に入れよう!
くびれや引き締まったウエストを作るためには、おなか周りの深い位置にある筋肉(インナーマッスル)に刺激を与える必要があります。
クランチやプランクなどの腹筋運動で鍛えられるのは主に腹筋の表面にある筋肉(アウターマッスル)であるため、くびれや引き締めの効果はあまり期待できません。
ピラティスエクササイズでは、体幹の強化や姿勢改善、正しい胸式呼吸などさまざまなアプローチでインナーマッスルの強化が可能なため、くびれ作りにとても効果的です。
本記事を参考に、ピラティスの習慣を取り入れて、くびれのある引き締まったおなか周り、しなやかな体を目指してみてはいかがでしょうか。