〜動ける身体をつくるための準備〜
ピラティスは、体幹の安定性や柔軟性を高めると同時に、
身体全体の協調性を引き出すトレーニングです。
ただし、冷えた状態のまま動き始めてしまうと、
筋肉や関節が硬く、動きの精度が落ちてしまうことも。
セッションの効果を最大限に引き出すためには、
「ピラティスの前に体を整える時間」を少しだけ取りましょう。
ここでは、どなたでも簡単にできる6つのウォームアップを紹介します。
1. インプリンティング(Imprinting)
背骨を床に“刻む”ように、身体を丁寧に目覚めさせるエクササイズです。
呼吸とともに筋肉を緩め、心身をリセットする準備をします。
方法
- 仰向けになり、膝を立てて足を床に置きます。
- 鼻から吸って、口からゆっくり吐きながら、背骨をマットに沈めていくように意識。
- 頭から骨盤まで順にリラックスさせ、5呼吸ほど繰り返します。
👉 呼吸に集中することで、自律神経を整え、自然と動ける身体に導きます
2. アーム・リーチ&プル(Arm Reach and Pull)
肩甲骨と腕の連動を感じながら、上半身の緊張を解きます。
デスクワーク後などにもおすすめ。
方法
- 肩幅に立ち、両腕を前に伸ばします。
- 息を吸いながら腕を前へ伸ばし、肩甲骨を外へ広げる。
- 吐きながら肩を自然な位置に戻す。
- 再び吸って腕を後ろへ軽く引き、肩甲骨を寄せる。
5回ほど繰り返し、肩まわりの血流を促進します
3. ペルビック・カール(Pelvic Curl)
骨盤から背骨を一つずつ持ち上げることで、体幹と脚の協調性を高めます。
方法
- 仰向けで膝を立て、足を腰幅に開く。
- 吐きながら骨盤を後傾し、腰から背中を順にマットから離す。
- 吸って胸のあたりまで持ち上げたら、吐きながら背骨を一つずつ下ろして戻す。
👉 腹横筋・大腿後面を意識し、背骨の滑らかな動きを感じることがポイント
4. スワン・プレップ(Swan Prep)
胸椎を開き、姿勢改善にもつながるエクササイズです。
デスクワークや猫背姿勢の方に特におすすめ。
方法
- うつ伏せになり、肘を曲げて手のひらを胸の横に置く。
- 吸いながら頭と胸を軽く持ち上げ、背中を伸ばす。
- 吐きながらゆっくりとマットに戻す。
👉 肩をすくめず、背骨の長さを意識して行いましょう
5. ウォール・ロールダウン(Wall Roll Down)
壁を使って背骨の動きを感じながら、全身の緊張を緩めます。
方法
- 壁に背中をつけ、足を少し前に出します。
- 息を吐きながら、頭から順に背骨を丸めて壁から離していく。
- 吸って、下から一つずつ背骨を積み上げて戻す。
👉 一つひとつの背骨が壁に触れる感覚を大切に
6. スパイン・ストレッチ(Spine Stretch)
背骨の柔軟性を高め、体幹を整える仕上げの動作です。
方法:
- 床に座り、脚を肩幅に開いて伸ばします。
- 吸って背骨をまっすぐに伸ばし、吐きながら上体を前へ。
- 背骨をCの字に丸め、再び吸って元に戻す。
👉 背中を「引き伸ばす」意識で行うことで、肩こりや腰の重だるさにも効果的です
🔸まとめ:ウォームアップがもたらす変化
わずか5分でも身体の反応は大きく変わります。
呼吸が深くなり、動きが滑らかになり、筋肉がよりしなやかに。
ピラティスの前にこのウォームアップを取り入れることで、
怪我の予防はもちろん、トレーニングの効果を最大化できます。
「いきなり動く」から「整えてから動く」へ
それが、美しく、強く、そしてしなやかな身体づくりの第一歩です。
メニュー組み立てにぜひ参考にしてみてください😊