リボーンピラティスWebマガジン

ピラティスが続く人、続かない人の違い

「今度こそ続けよう」と思って始めたピラティス。でも気づけば、スタジオから足が遠のいている。

ピラティスインストラクターとして現場に立っていると、この現象を何度も目にします。最初は熱心に通っていた人が、3ヶ月後にはレッスンに来なくなる。一方で、何年も変わらず通い続け、確実に身体を変えていく人もいます。

この違いは、意志の強さでも、時間の余裕でもありません。続く人と続かない人の差は、ピラティスに対する「期待の置き方」にあります。

目次

続かない人の共通点:即効性への期待

「2週間で身体が変わると思っていた」
「毎回、筋肉痛がないと効いている気がしない」
「体重が減らないから、意味がないと感じた」

続かなくなる人の多くは、こうした言葉を残します。

彼らに共通しているのは、短期的で目に見える変化だけを求めていることです。ピラティスを、ダイエットの手段や、即効性のあるトレーニングと同じように捉えています。

しかし、ピラティスの本質はそこにはありません。

ピラティスの効果は姿勢改善、体幹安定性、柔軟性の向上など、身体の機能的な変化として現れます(Byrnes K, et al., 2018)。これらの変化は、体重計の数字や見た目の劇的な変化よりも先に、身体の内側で起きています。

つまり、目に見えない変化を信じられるかどうかが、続けられるかどうかの最初の分岐点なのです。

続く人の共通点:プロセスへの信頼

一方、長く続けている人たちは、まったく違う視点でピラティスを捉えています。

「腰の違和感が、気づいたら消えていた」
「階段を登るのが楽になった」
「呼吸が深くなって、疲れにくくなった」

彼らが語るのは、日常生活の質的な変化です。体重が何キロ減ったかではなく、身体との関係性がどう変わったかに目を向けています。

ピラティスを継続すると、固有受容感覚(身体の位置や動きを感じる能力)が向上し、日常動作の質が改善されることが分かっています(Phrompaet S, et al., 2011)。

この「身体感覚の鋭敏化」は、数値では測れません。でもそれこそが、ピラティスが目指す本質的な変化なのです。

続く人は、この見えない変化を敏感に感じ取り、それを「成長」として受け入れています。

科学が示す、継続のメカニズム

では、なぜ続ける人は続けられるのでしょうか。そこには、脳と身体の関係性が深く関わっています。

内発的動機づけの力

運動継続には「内発的動機づけ」が重要であることが、心理学で明らかになっています(Teixeira PJ, et al., 2012)。

外発的動機づけとは、「痩せたい」「人に褒められたい」といった外部からの評価や結果を求める動機です。一方、内発的動機づけとは、「動くこと自体が心地よい」「身体の変化を感じることが楽しい」といった、活動そのものから得られる満足感です。

ピラティスが続く人は、レッスン中の集中感、身体が整う感覚、呼吸の深まりといったプロセスそのものに価値を見出しています。結果ではなく、過程を楽しんでいるのです。

習慣化のタイミング

行動科学では、新しい習慣が定着するまでには平均66日かかることが示されています(Lally P, et al., 2010)。

つまり、約2ヶ月間は意識的な努力が必要で、その期間を乗り越えると、ピラティスが「生活の一部」として自然に組み込まれるのです。

続かない人の多くは、この66日を待たずに諦めてしまいます。身体が変化し始める直前で、やめてしまうのです。

続けるための、3つの視点転換

では、どうすればピラティスを続けられるのか。必要なのは、視点の転換です

1. 「結果」ではなく「感覚」に意識を向ける

レッスン後、鏡で身体をチェックするのではなく、身体の内側に意識を向けてください。

  • 呼吸は深くなっているか
  • 肩の力は抜けているか
  • 背骨の動きを感じられるか
  • 足裏で床を感じられるか

これらの感覚の変化こそが、ピラティスの効果です。身体への気づき(body awareness)の向上は、長期的な健康行動の継続と強く関連しています(Mehling WE, et al., 2012)。

2. 「週3回」ではなく「週1回を確実に」

多くの人が、「週3回通わないと意味がない」と思い込んでいます。でもそれは誤解です。

週1回のピラティスでも、継続することで姿勢改善や体幹安定性の向上が認められています(Caldwell K, et al., 2013)。

大切なのは頻度ではなく、継続性です。週1回を確実に続けることの方が、週3回を1ヶ月で辞めるよりも、はるかに大きな変化をもたらします。

3. 「完璧な動き」ではなく「今の自分の最善」を目指す

ピラティスで挫折する人の多くは、「正しくできない自分」に失望します。

でも、ピラティスの創設者ジョセフ・ピラティスは、こう言いました。

「10回のセッションで違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で身体が完全に生まれ変わる」

つまり、最初からできなくて当然なのです。今日の自分が、昨日よりも少しだけ身体に意識を向けられていれば、それで十分です。

インストラクターとして、伝えるべきこと

クライアントがピラティスを続けられるかどうかは、

インストラクターの伝え方にも大きく左右されます。

小さな変化を、言語化してあげる

「今日、先週より呼吸が深くなっていましたね」
「骨盤の動きが、初回よりスムーズになっています」

クライアント自身が気づいていない変化を、あなたが言葉にしてあげることで、彼らは「確かに変わっている」と実感できます。

インストラクターからのポジティブなフィードバックが、運動継続率を有意に向上させることも分かっています(Ntoumanis N, et al., 2014)。

「できない」を否定せず、「今」を肯定する

「まだ股関節が硬いですね」ではなく、「先週より可動域が広がっていますよ」と伝える。

この言葉の差が、クライアントの自己効力感を高め、継続への意欲を生み出します。

続けることで、何が変わるのか

6ヶ月、1年、3年とピラティスを続けた人たちの身体には、明確な変化が現れます。

長期的なピラティス実践者には、体幹筋力の向上、バランス能力の改善、慢性痛の軽減が認められています(Cruz-Ferreira A, et al., 2011)。

しかし、もっと本質的な変化は、数値には表れません。

  • 「自分の身体を、コントロールできている感覚」
  • 「疲れにくくなり、日常が楽になった実感」
  • 「身体との対話が、当たり前になった感覚」

これらは、続けた人だけが手に入れられる財産です。

続ける人は、何を見ているのか

ピラティスが続く人と続かない人の違いは、シンプルです。

続かない人は、「結果」を見ています。
続く人は、「プロセス」を見ています。

体重、見た目、筋肉痛。これらは、ピラティスの副産物に過ぎません。

ピラティスの本質は、身体との対話です。呼吸の深まり、背骨の動き、重心の感覚。これらの微細な変化に気づき、それを楽しめるかどうか。

それが、続けられるかどうかの本当の分岐点なのです。

あなたは今、何を見ていますか。鏡に映る外側ですか。それとも、身体が語りかける内側の声ですか。

その答えが、あなたのピラティスが続くかどうかを決めます。

REBORN PILATESが伝えたいこと

私たちREBORN PILATESは、インストラクターに対しても、この「継続の本質」を伝えています。

クライアントが続けられるかどうかは、インストラクターの観察力、フィードバックの質、そして何より「小さな変化を見逃さない力」にかかっています。

種目をたくさん知っていることよりも、一人ひとりの身体の声を聞き取り、それを言葉にしてあげられること。

それが、クライアントの身体を変え、ピラティスを続けてもらえるインストラクターの条件です。


🌷第5期生募集について🌷

ありがたいことに第5期のお問い合わせも多くなっています。残り2枠!

少人数制のため、定員に達し次第締切となります。検討されている方は、日程確保の意味でも早めのご相談をおすすめします。お支払いの分割も相談可能です。

「クライアントに、本当に続けてもらえるインストラクターになりたい」
「身体の小さな変化を、言語化できるようになりたい」

そう思ったなら、それが次の学びに進むための自然な段階です。

皆さんのさらなるご活躍を応援しています🌷

REBORN PILATES 第5期生募集詳細・お申し込み


参考文献

  • Byrnes K, et al. (2018). Effect of Pilates exercise on postural alignment and core strength
  • Phrompaet S, et al. (2011). Effects of Pilates training on proprioception and balance
  • Teixeira PJ, et al. (2012). Exercise motivation and adherence: self-determination theory
  • Lally P, et al. (2010). How habits are formed: Modelling habit formation
  • Mehling WE, et al. (2012). Body awareness and chronic pain
  • Caldwell K, et al. (2013). Effect of Pilates exercise frequency
  • Ntoumanis N, et al. (2014). Role of instructor feedback in exercise adherence
  • Cruz-Ferreira A, et al. (2011). Long-term effects of Pilates

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この記事を書いた人

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